【裏打ち】⑤破れてしまった作品

裏打ちとは「作品に薄い紙を貼る事で、作品の皺を伸ばし、又、紙を厚くすることで強度を持たせる技法です。」

 

主に下記5種類の作品を額装する場合、弊社ではお客様に裏打ちのご提案をしております。
(1) 薄い作品 (スカーフなどの柔らかい作品)
(2) 書 (皺がよってしまっている)
(3) 写真 (写真紙は湿気を吸いやすく、大きい作品の場合は時間経過とともに湿気を吸って皺になりやすい)
(4) 丸まってしまった作品 (丸くなる癖がついているポスター、版画等)
(5) 破れてしまった作品 (下紙を貼る事によって、破れた個所を補修します)

今回は(5)破れてしまった作品(下紙を貼る事によって、破れた個所を補修します)に関しての裏打ちについてご紹介いたします。




裏打ち前 ボロボロになってしまった、日本画を補修しながら裏打ちをします。横2m 縦1m程の作品です。



破れている箇所もあります。



作品を裏側にし、均一に水を吹きかけていきます。



刷毛を使って、皺、折り目を丁寧に直していきます。



作品よりも大きい和紙を作品の上に敷きます。



敷いた和紙の上に均一に中性糊を伸ばしていきます。



和紙を裏返し、作品に付着させていきます。



刷毛を使って作品と和紙を付着させていきます。



作品を裏返します。



作品と和紙が付着していない個所をローラーを使って細かく補修していきます。



作品を裏返し、作品周りに糊を少量付けています。



壁板に作品を貼ります。



作品と和紙が付着していない個所をへらを使って最終的に細かく補修していきます。



2日間乾かし、完成です。破れ箇所、皺が無くなりました。

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