手ぬぐいを額縁に入れて飾るなら?選び方と額装方法を解説

昔から使われている手ぬぐい(てぬぐい)は、レトロな雰囲気を演出できるアイテムでもあります。伝統的なデザインからデザイナーによるものまで、さまざまな色や柄があり、額装して楽しむ方も多いです。

 

本記事は、そんな手ぬぐいを額装する際に必要な知識をまとめました。額縁の選び方などの基本的な知識はもちろん、作品として飾る際におすすめの額縁もご紹介しています。横長の布作品を飾りたい方は、ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

手ぬぐいとは?

手ぬぐいとは、平織の木綿を使った、日本の伝統的な布製品の一種です。最大の特徴は形状で、端が切りっぱなしになった長方形が基本となります。

 

 

その歴史は古く、平安時代からと言われています。平安時代では祭の装身具として、江戸時代になると生活の中で使い始めたと言われています。身近になった理由は「手を拭くのによい布」だったからです。時代にあわせて使い方が変わってきたアイテムとなります。

 

 

手ぬぐいの織り方

手ぬぐいは木綿を100%使っています。そのため吸湿性・速乾性・肌触りがいいことがメリットです。ここでは主な2種類をご紹介します。

 

 

総理

生地の幅

35cm〜36cm

34cm~35cm

生地の厚さ

薄い

厚い

糸の太さ

細い(30番手)

太い(20番手)

目の粗さ

きめが細かい

粗い

感触

・柔らかい

・すべすべでしっとりとしている

・硬め

・ざっくりしている

用途

額縁に入れて観賞用

・ハンカチ

・ふきん

・ノベルティグッズ

・記念品      など

特徴

・高級品

・細かいデザインやたくさん色を使う染色に適している

・文(ぶん)とも呼ばれる

・ざっくりとした生地感

・通気性や吸水性がいい

・少ない色の染物に適している

 

 

手ぬぐいとタオルの違い

手ぬぐいとタオルは似ていますが、明確な違いはあります。そのため用途で使い分けると便利です。目的に合わせて使い分けましょう。

 

 

手ぬぐい

タオル

織り方

・平織り

・縦糸と横糸を交差させるように織る

・パイル地(タオル地)

・ループのように織っている

吸水性

・いまいち

・優れている

速乾性

・優れている

・いまいち

耐久性

・タオルより少し高い

・高い

種類

・2種類

・ハンドタオル、フェイスタオル、バスタオルなど多種多様

サイズ

・一般的なサイズは32cm~36cm×90cm前後

・さまざま

生地の厚さ

・薄い

・かさばらないためポケットに入れやすい

・手ぬぐいより厚い

用途

・農作業や登山のときなどの汗拭き

・テーブル拭き、など

・体中の水を拭く

・素早く汗を拭きたいとき、など

 

 

 

 

 

 

手ぬぐいを飾る額縁の選び方

手ぬぐいは、油絵のようにキャンパスに描かれた作品とは異なる特徴を持っています。飾るための額縁を選ぶ際は、以下の注意点を意識したうえで選びましょう。

 

 

大きさにあった手ぬぐい額を選ぶ

ご自身で額に手ぬぐいを入れる場合は、専用の額縁である「手ぬぐい額」を使いましょう。一般的な手ぬぐいには、以下の大きさがあります。

 

  • 三尺手ぬぐい:約900×340mm
  • 半手ぬぐい:約450×340mm
  • 長尺手ぬぐい(長手ぬぐい):約110~120×340mm

 

 

一般的に「手ぬぐい」というと、三尺のものを指します。半手ぬぐいは文字どおりその半分のサイズで、ハンカチやおしぼりとして活用されています。長尺は、剣道や日本舞踊の際に頭に巻くときに使うものです。

 

サイズを見てわかるように、それぞれ長さが異なります。また、デザイナーによって作られたものなど、通常のサイズとは異なる大きさのものもあります。額縁を購入する前に、飾りたい作品のサイズあらかじめ確認しておきましょう。

 

寸法を間違えてしまう不安があるなら、専門家に額装を依頼するのもいい方法です。安井商店では、布作品の額装も受け付けております。お気に入りの布作品をよりきれいに飾りたい方は、お気軽にご相談ください。

 

 

マットの有無でも見せ方が違う

額縁のマットとは、作品と額縁の間に挟む台紙を指します。薄めの作品を飾る際に、作品と保護版が密着するのを避ける役割や、作品に広がりや立体感を持たせる役割を果たすものです。また、額縁と作品のサイズ調節にも使用されます。

 

手ぬぐいをきれいにまたは大切に飾りたいなら、マット有りタイプを選びましょう。ちなみに安井商店では様々な色のマットをご用意しており、店頭でご覧いただけるサンプルも豊富です。購入の際は、作品の美しさを際立たせるカラーのものをお選びください。

 

 

 

 

 

 

手ぬぐいの額装方法

手ぬぐいはただ額縁に入れて飾ればきれいに見えるものではありません。丁寧に手順を守って初めてきれいに飾れます。額装方法の手順を、マット有り・無しそれぞれの方法を解説します。

 

 

裏打ちの方法

マットの有無に限らず、手ぬぐいを飾る際は裏打ちします。裏打ちとは、作品のしわを伸ばして紙を厚くする技術です。作品をよりきれいにしつつ、強度を向上させるために行います。手順は以下のとおりです。

 

  1. 作品に留糸などがある場合はほどく
  2. 霧吹きで均一に水をかけ、直角または長方形に形を作る
  3. 和紙に薄くのりをつけて作品の上に敷いて付着させる
  4. 刷毛を使ってしわを伸ばしてきれいにする
  5. 作品を壁板に貼って約2日間乾燥させる

 

留糸を取る・和紙を貼るなどの作業をおこなうため、一度裏打ちしてしまうと元どおりには戻せません。額縁に入れて飾りたい場合は、元に戻せなくても後悔しないかも含めてご検討ください。

 

マット有りの額装方法

手ぬぐいを、マット有りで額装する方法は、以下のとおりです。

 

  1. 手ぬぐいを裏打ちする
  2. 作品を採寸してマットのサイズを決める
  3. マットを作品の上において位置を決め、調整する
  4. 作品の上にアクリル板(保護版)を敷く
  5. このとき作品の中にホコリが入り込んでいないか確認して必要があれば取り除く
  6. 額縁を上から乗せ、裏側に金具と紐を取り付ける

 

マットを入れることで作品に広がりと奥行きを持たせられます。デザインを際立たせたい場合におすすめです。

 

関連ページ:【額装方法】手ぬぐい額装(マットあり)

 

マット無しの額装方法

手ぬぐい基本の手順はマットの有無で変わらず、以下の流れで作業していきます。

 

  1. 裏打ちする
  2. 額縁の大きさに合わせて調整する
  3. エンビ板(保護板)を作品の上に置く
  4. フレームを被せる

 

マット無しは、デザインをより広く楽しむことができます。風景が全面に描かれた手ぬぐいなどを飾る場合などにおすすめです。

 

関連ページ:【額装方法】手ぬぐい額装(マットなし)

 

 

 

 

 

 

おすすめの手ぬぐい額

安井商店では、手ぬぐい額を多数取り扱っています。次は、当店が取り扱っている額縁の中から、おすすめのものをご紹介します。

 

関連ページ:手ぬぐい額の一覧

 

 

【手ぬぐい額】ステインフレーム ブラウン

ガラスの代わりに透明シートを使用している手ぬぐい額です。非常に軽く、額装も簡単にできます。シンプルなデザインのため、和柄・洋柄ともによく似合います。作品の柄を邪魔しない額縁を探している場合におすすめです。

 

【手ぬぐい額】ステインフレーム ブラウン 詳細ページ

 

 

【手ぬぐい額・マット入り】さくら平型18㎜幅 ブラウン

過度に主張しない無機質なデザインが、手ぬぐいの色やデザインを引き立たせます。北欧のバーチ材で作られており、精密かつ光沢のある木肌を楽しめるのも特徴です。傷や水に強く、年数を得ても変色しにくいため、いつまでもきれいな状態で作品を飾れます。

額縁代・マット代・裏打ち代が含まれたセットです。裏打ちと額装した状態でお渡しするため、自分で額装するのが難しいと感じている方でも安心ではないでしょうか。

 

【手ぬぐい額・マット入り】さくら平型18mm幅 ブラウン 詳細ページ

 

 

 

まとめ

手ぬぐいを額装する場合、専用の額縁を用いましょう。また、ただ額縁の中に入れただけでは、きれいに飾れません。裏打ちや必要に応じてマットを入れるなどの作業が必要です。作品のデザインを活かしつつ飾りたい場合は、専門家に依頼しましょう。

 

安井商店ではこちらでご紹介した額縁のほかにも、さまざまな商品をご用意しております。また、額装や額縁に関するご相談・額縁のオーダーメイドも可能です。飾りたい作品や額縁・額装について気になることがあるなら、お気軽にご相談ください。

 

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安井 章浩
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