マットとは?写真や絵画を彩る額装マットの基本をわかりやすく紹介
写真や絵画の額装に使われる色とりどりのマットは、華やかに作品を彩るだけではありません。インテリアとしての統一感の演出する、作品を保護するなどの効果があります。
額縁とのバランスを考えつつ、作品に合った理想のマットを選び、適切に額装するにはコツが必要です。
この記事では、額装マットの額縁や作品とのバランスを考えてマットを活用することで、作品の魅力を最大限に引き出す方法を解説しています。ぜひ最後までご覧ください。
マットとは?
額装におけるマットとは、作品と額縁の余白に配置する平たいパーツです。視覚的にアクセントを加えることで、飾る写真や絵画などの見栄えを引き立てたり、構造として作品を守ったりします。様々な種類があり、幅や色を変えることで、作品の印象を変えることも可能です。
マットの役割
マットが額装で果たす役割として、例えば以下があります。
- 空間の広がりを演出する
- 色やデザインで見え方の印象を決める
- 寸法を合わせ、作品を保護する
視覚的な効果としては、マットを使うことにより、額装した作品がより広がりを感じさせ、視覚的に引き立てる効果が期待できます。
特に、大きな写真や幅の狭い額縁を使用する際には、作品が圧迫されて見えたり、バランスが崩れたりしやすいです。このとき、淡い色のマットを合わせることで広がりや奥行きを演出し、全体の印象を変えることが可能です。額縁と作品の間に適切な空間を作ることで、作品自体が引き締まって見え、より洗練された雰囲気を作ることもできるでしょう。
マットの素材や色、サイズなどデザインにこだわれば、写真や絵画などの作品の美しさをより一層引き立てることもできます。はっきりした原色を合わせれば、独自の雰囲気を持たせることも可能です。作品と額縁が一体となる色味を選べば、全体として芸術作品を仕上げることにもなるでしょう。このように額装におけるマットは、装飾効果も強いです。
さらに、日本の湿気の多い気候を考慮すると、作品の材質にもよりますが、湿気を吸いやすいケースも珍しくありません。このとき、紙でできたマットを使うことで、湿気を吸収し、作品をカビなどから守ることができます。マットは単なる装飾だけでなく、作品を守るための重要な役割も担います。
関連ページ:【マットについて】役割
マットの種類
額装におけるマットには、様々な色や種類があります。
通常のマット以外にも、装飾マットとして、以下の加工方法が知られています。
- Wマット
- 面金・面銀・ウッドフィレ
- 多窓マット
- 扇・円・ひし形マット
- デザインカット
装飾マットとは、マットに加工を施すことで、作品にさらなる装飾効果を与えられるアイテムです。ただしこちらは店舗によって対応していないことも。対応できるかどうかは都度確認することをおすすめします。
マットを選ぶポイント
額装で使うマットを選ぶ際のポイントを紹介します。作品が飾られる部屋のインテリアとのバランスを意識しつつ、全体が美しくまとまるように配慮することが大切です。
悩んだらぜひ、額縁店に相談しましょう。安井商店では専門スタッフが常駐しており、ご希望を伺ったうえで、ぴったりの額縁やマット、額装方法などをトータルでご提案することも可能です。
マットは額縁とセットで選ぶ
できれば、額縁とマットをセットで選ぶのがおすすめです。
たとえ同じ額を使っていても、マットの色が変われば作品の印象は異なってきます。部屋になじむ自然な雰囲気から、インテリアのアクセントとなる高級感まで、様々な雰囲気を演出できます。
同じ素材や色のマットでも、額縁のサイズをひと回り大きくし、マットの面積を広げることでもトータルの印象は変わります。額縁の色やデザインも同様です。このときに考えるポイントとしては、以下の3つがあります。
- 窓抜きサイズ
- マット幅の決め方と効果
- 色の効果
これらを一緒に選ぶことで、自分の理想に近づけやすくなるでしょう。
関連ページ:【マットについて】窓抜きサイズ、マット幅、色について
与えたい印象をイメージして色を選ぶ
額装のマットを選ぶうえで、与えたい印象をイメージしながら色を決めることもポイントとなります。ここで選ぶ色が、作品の印象を大きく左右するからです。
どの色を選ぶか悩んだときは、「白」や「アイボリー」など、まずはニュートラルな色を検討しましょう。これらの色はどんな作品にも合わせやすく、清潔感や落ち着いた雰囲気を演出できます。
作品と同系色のマットを選ぶと、全体がまとまりやすく、落ち着いた印象が強まります。優しい印象を与えたい場合は、同系色かつ淡めの色を使うと柔らかな雰囲気を作り出せます。
差し色を使うのも、選択肢です。作品を引き立てつつ、個性をアクセントとして加えられるので、視覚的に魅力的な仕上がりになります。特に、面金や面銀を使ったデザインは、額装に高級感を加え、作品全体を引き締める効果があります。
飾る場所との調和を考えて選ぶ
額装におけるマットを選ぶ際のポイントとして、調和を考えて選ぶことも重要です。ただの背景ではなく、「作品を引き立て、空間全体と調和させるための要素の1つ」と考えましょう。
マットは、作品だけでなく、その作品を飾る空間全体と調和する必要があります。部屋のインテリアに合わせた色や質感を選ぶことで、作品がより引き立ち、空間全体の統一感が生まれます。
作品の色とあえて反対色のマットを選ぶことで、互いに引き立て合う効果があり、バランスが取れた印象になります。このような色の選び方は、時には意外な調和を生むこともあります。ただし部屋のインテリアや選ぶ色によっては、作品が浮いてしまうことがあります。差し色は室内全体のコーディネートをよく計算していれなくてはなりません。
マットありの額装方法
マットを使って額装する場合、安井商店では基本、以下の手順でおこなっています。ただし作品や、選択する額縁によって多少異なることもあるため、詳しくはご確認いただけますと幸いです。
- マットを測り、位置を決める。
- マットに作品を固定する。
- 前面のアクリルやガラスを敷き、セットする。
- 額縁を被せる。
- 裏側に金具や紐などを取り付ける。
関連ページ:【額装方法】ポスター額装(マットあり)
おすすめの額装マット
安井商店では多種多様な額縁用のマットを取り扱っており、例えば紙マットだけでも100色以上を展開しています。紙マットのみのご注文も承っているほか、大切な作品に合わせて、ぴったりな色や素材を提案することも可能です。店舗では実物のサンプルをご覧いただくこともできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
関連ページ:紙マットの一覧
【マット紙】ホワイト 2mm厚 (No.1-2)
弊社のマット紙の中で、もっとも人気の商品です。写真用だけでなく、様々な作品に向けたサイズがあるほか、多数のカラーからお選びいただけます。表面紙や中芯、裏紙、接着剤などの素材はすべて無酸処理しており、高品質なものだけを使用。
大切な作品を守り、引き立てることを追求した1枚となっています。
関連ページ:【マット紙】ホワイト 2mm厚 (No.1-2)の商品ページ
まとめ
額装におけるマットは、作品と額縁を繋ぐ大切な役割を担っています。飾りたい写真や絵画などにあったもの、部屋との調和が取れるものを選ぶことで、さらに美しく魅力を惹きだし続けることができるでしょう。
作品をワンランクさせるマット選びに迷ったら、老舗の額縁専門店である安井商店まで、ぜひご相談ください。
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