【裏打ち】③写真(皺を防ぐため)
裏打ちとは「作品に薄い紙を貼る事で、作品の皺を伸ばし、又、紙を厚くすることで強度を持たせる技法です。」
主に下記の5種類の作品の場合、弊社ではお客様にご提案いたします。
(1) 薄い作品 (スカーフなどの柔らかい作品)
(2) 書 (皺がよってしまっている)
(3) 写真 (写真紙は湿気を吸いやすく、大きい作品の場合は時間経過とともに湿気を吸って皺になりやすい)
(4) 丸まってしまった作品 (丸くなる癖がついているポスター、版画等)
(5) 破れてしまった作品 (下紙を貼る事によって、破れた個所を補修します)
今回は写真の裏打ちについてご紹介いたします。
(3)写真
弊社では写真を額装する際、裏打ちをお客様にご案内させて頂いております。
一見、写真は平面の状態なので裏打ちは必要ないかと思われがちですが、写真を印刷する印画紙は紙の中でも特に繊細な紙となり、額装する際、取り扱いの注意が必要です。
印刷した際、写真は平らな綺麗な状態です。しかし、印画紙は空気中の水分を吸い込みやすい繊細な用紙で、裏打ちをしないで額装をすると時間経過と共に皺がよってきます。写真のサイズが大きくなればなるほど、皺がよる確率は高くなります。下記の写真は3年前に裏打ちをしないでマットに張り付けて額装をした半切サイズ(432㎜×356㎜)の写真です。全体部分に皺がよっているのが確認できます。
皺を防ぐためにも、額装する前に写真を1㎜程度の厚紙に張り込み、湿気を吸っても皺が伸びないようにします。
上記の作品は一度、マットから外し、再度裏打ちをし、皺を伸ばしました。
上記作品のように皺が寄ってしまった後でも裏打ちをして修正する事も出来ますが、写真大きさ、皺の大きさによっては皺が直らない場合もございます。そのため、皺が寄っていない初期の状態で裏打ちをすることをお薦め致します。
写真の取り扱いの注意点としては、大きい作品の場合、作品を丸めてお持ち込みされるお客様がいらっしゃいます。写真は一度丸めてしまうと、表面に折り目が付く可能性が高いです。この折り目は裏打ちをしても修正できないので、作品を丸めずにお持ち込み頂くことをお薦め致します。弊社では写真を額装する際、裏打ちをお客様にご案内させて頂いております。
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- Hello world! - 2018年11月28日